ゾンビのジャズアルバム備忘録

ジャズアルバムの備忘録

ジョー・ジョーンズ「Jo Jones Trio」

私がジャズ・ドラマーで一番好きなのはジョージョーンズである。愛称はパパ・ジョー。スイング時代からキャリアを重ねていき、ベイシーバンドでは「All American RhythmSection」の一員として讃えられた。特にハイハットによるリズムのキープやブラッシュワークは後進のドラマーに多大なる影響を与えた。

 

そんなことより、楽しそうにキテレツなドラム叩いているパパ・ジョーを見てよ。

 


Jo Jones, a magician on drums, in Caravan - YouTube

 

正にドラムの魔術師と呼ぶに相応しい。そして笑顔。すごく楽しそうに叩いていて、見てるこちらもウキウキしてしまう。

そんなパパ・ジョーも晩年はオンボロのアパートで生活保護を頼りに一人寂しく過ごしていたそうだ。今よりも黒人への搾取が横行した時代だったのだろう。

 

それで今回案内するアルバムは、エベレスト盤の「Jo Jones Trio」。ピアノのレイ・ブライアントファンからは「レイ・ブライアント・トリオ」と呼ばれているそうだが、その呼称は間違っていると声を大にして言いたい。このアルバムのリーダーはパパ・ジョー。ドラムの内容、ドラムを重視したマスタリングからして、180度道を踏み違えても「レイ・ブライアント・トリオ」と呼んではいけない。

 


Jo Jones trio & Ray Bryant - Jive at Five - YouTube

 

「Jive At Five」ではスティックの他に指を使ったドラミングを披露。弾むような演奏で楽しい。

 


Joe Jones Trio - Embraceable You - YouTube

 

「Embraceable You」では、一転して曲調に合わせた穏やかなブラッシュ・ワークを見せる。このような切り替えがドラマーにとって大事なのではないでしょうか。

 

他にも、ハイスピードのブラッシュ・ワークとドラミングが本アルバムで堪能出来る。ジャズ・ドラムに興味があるなら、是非一度聞いてみて下さい。