エラ・フィッツジェラルド、ルイ・アームストロング「Ella and Louis」
疲れた時には、よくヴォーカルの入ったアルバムを聞く。ジャズ・ヴォーカルの基本は、曲のメロディに沿ってジャジーに歌うというものであり、超絶なアドリブや特異な曲調に陥ることが少ない。従って落ち着いた雰囲気になることが多く、聞いていて疲れないのである。
このアルバムは、「ジャズのファーストレディ」ことエラ・フィッツジェラルドと、「ジャズの王様」ルイ・アームストロングがタッグを組んだアルバムである。バックはオスカー・ピーターソントリオ。かなり豪華な顔ぶれ。しかし、双頭のヴォーカルデュエットが非常に心地よい。お互いを長年知っているような感覚で、歌のやり取りがなされる。
ジャケットも熟年夫婦のようで和む。
Can't We Be Friends? - Ella Fitzgerald & Louis Armstrong - YouTube
1曲目の「Can't We Be Friends」。和気藹々としたムード。
余談だが、間奏のトランペットが、家の新調したスピーカーから流れる度、高音が張って驚く。
2曲目以降も、ジャズ・スタンダードが並び、お二人の見事な歌唱が味わえる。
Ella Fitzgerald & Louis Armstrong - The Nearness Of You - YouTube
11曲目の「The Nearness Of You」は、しっとりとしたバラードナンバー。このアルバムの白眉。
ジャズに興味を持っている人はまずこういったアルバムから入ってみるのもいいかもしれない。