ゾンビのジャズアルバム備忘録

ジャズアルバムの備忘録

リー・モーガン「Candy」

伊達男のリー・モーガンの唯一のワンホーンカルテットアルバム。トランペットのワンホーンアルバムは、サックスと比べると絶対数は少ないけど、良作は多い気がする。

リー・モーガンというと、非常にノリの良い演奏でハード・バップシーンをリードしたイメージが強いが、今作はスタンダード曲が多く、非常にリラックスした演奏で聞きやすい。リー・モーガン初心者にもおすすめかもしれない。

個人的には、4曲目の「All The Way」が白眉であると思う。強弱を上手くつけて、しっとりとしたメロディを放つ。20歳のトランペッターが、ここまで聞かせるバラードを吹けるものなのだろうか。ピアノのソニー・クラークのサポートも光る名曲である。


All The Way / Lee Morgan - YouTube

これは余談になるが、私は20歳の時、毎日ダラダラと日々をただ過ごしていた…リーとどこで差がついたのか。慢心・環境の違い。失った時間は戻ってこない。日々努力するしかないです。

2曲目の「Since I Fell For You」は、R&B曲として有名だが、情感のあるプレイを見せている。3曲目の「C.T.A」はBLP1501のマイルスと聞き比べるのが楽しい。

全体として、聞いていて凄く心が穏やかになるアルバムです。こういったアルバムを常に手元に置いていたい。